【ラッシュ時の切り札】多扉車の歴史

昔から混雑に悩まされてきた鉄道。一時期、ラッシュ時に大量に乗客を乗り降りさせるために多扉車が全国で運用されました。今回は多扉車の歴史についてご紹介します。


首都圏での採用例が多いことから、JRなどが発祥かと思いきや、違うのです。何なら首都圏ではなく、関西です。京阪電車5000系。この車両は通常3扉のところを7両全車を5扉とし、データイムは中2ドアを締め切って3ドアとしても運行できるという画期的な設計となっています。締め切り中はドア上から座席が降りてくるという特許持ちのギミック付きです。他社にはメンテナンスが複雑な為か波及しませんでした。山手線では11両への増結に際し、10号車のサハ204が6扉で新製されました。中央総武線のE231系0番台と山手線の500番台も6扉車を連結して登場しています。JR東日本が投入した6扉車は座席が折り畳み式、立客の増加に対応する為スタンションポールが設けられています。また、東急電鉄では田園都市線内での激しい混雑緩和の為5000系を対象に6扉車が3両組み込まれました。6扉車の本家と言われるJR東日本でも最大2両ですから相当な混雑だったことが伺えます。

4扉車と6扉車のドア位置比較
209系0番台をベースに作成

これではホームドア設置は不可能です。


多扉車は戸袋の間隔が狭いため2010年以降の急速なホームドア整備に対応できませんでした。山手線では6扉車がE233系ベースの4ドアサハと交換された他、東急田園都市線の宮前平駅では先行して整備したホームドアと6扉車が共存する時期が発生したため、通常より内側にホームドアの構体を設置することで凌ごうとしましたが、全駅のホームがスペースを取れる訳でもなく、2015年以降5000系の4扉車を新製し順次入れ替わる形で廃車となりました。中央総武線のE231系0番台は山手線へのE235系投入に伴う複雑な車両転配に巻き込まれ、新たに中央総武線にやってきたE231系500番台に合わせたMT比向上の為に0番台内でのモハユニット交換などが行われ、2020年3月に運用を離脱、廃車となりました。日比谷線03系、東武20050系なども5扉を採用していますが、いずれも廃車若しくは中扉を埋め、日光地区に転用されています。京王6000系でも5扉車が一時期存在したものの、4ドア化など魔改造が繰り返された結果、わずか16年で引退しています。

元祖多扉車である京阪5000系にもその時が訪れてしまいます。
2017年、京阪電車は京橋駅へのホームドア設置を発表し、扉位置が合わない5000系は順次廃車されます。
2021年6月引退予定だったものの、後継の増備が間に合わず、結果的に9月まで延命されたものの運用を離脱し、登場時仕様にほぼ復元されたトップナンバーの5551号車のカットモデルが京阪電車樟葉駅に隣接するくずはモール内のSANZEN-HIROBAにて展示されています。



初めて記事を書きましたので、読みづらい点などございましたら申し訳ありません。


コメント

Subscribe
通知
guest
0 コメント(新着順)
Inline Feedbacks
すべて見る

鉄道イベント情報

 
日付 イベント
2月22日(木)
2月23日(祝)
2月24日(土)
2月25日(日)
2月26日(月)
2月27日(火)
2月28日(水)
2月29日(木)
3月1日(金)
3月2日(土)
3月3日(日)